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熊本へ

6月2日より被災地の熊本へ行って来ました。契約者の実家の地震保険を戴いていたので、契約者と現地・物件の被害状況確認で現地を訪れました。聞くと見るでは全く違う様相で改めて地震の被害の大きさを痛感しました。地震被害は職業的に保険支払ばかりに目がいってました。しかし現地を見ることにより、保険金以前の問題であったり、現況の暮らしが重要であることが非常に重要なことだと知りました。先ずは発生から一か月半が経っても風景が変わってない・・・。倒壊した建物は放置されたまま。道路・通路の邪魔な物を撤去したに過ぎない状況。またインフラも殆ど回復してない状況。その現実を現地で見ることにより、大災害の場合の法律・行政・過去の教訓が行かされてないことを知らされた。更に現実的にインフラ整備をしようにも業者の絶対数が足りなく、また住居の建築は全ての問題が解決しないことにはあり得ない状況であることも知りえたことが大きい。今後の問題は大量に発生する廃棄建材処理が争点になりそう。この点の超法規的処置が東北の震災を教訓にしてないようだ。何事も捨てないことには整理も整備も進まない現実。また屋根のブルーシートが断層に沿って連なっている光景は凄まじいものがある。日本瓦の特性は防火が第一。しかし大きな地震では逆に被害を大きくする要因にもなっている。今風な建売住宅や新築の屋根の多くが軽い素材で作られている。先の建物ではブルーシートを見かけることは殆どなかったのも事実。屋根の重みが地震時の被害を大きくさせると以前より聞いていたが、その事実を目の当たりにすると自宅を考えざるを得ない。また今風の外壁のサイディングは思った以上に頑丈と知る。サイディングの多くの建物に倒壊や傾きを確認してない。断層地上の建物に対し激しい揺れが発生すると、重い屋根・弱い外壁・耐震構造適用前の柱・1階の空間が大きい建物・横長の建物・文化財的に古い建物・S56年以前の建物・地盤が弱い場所に建てた・密集した場所に建てた建物(隣からの被害)・土地に段差のある箇所の建物・1階が車庫の建物 等ざっと気づいた地震に弱い建物を列挙した。これらは全て事前の対策が可能(金銭が発生することを無視)だ。さて私の自宅はどうかと考ええると→日本瓦・段差の土地・外壁がサイディングではなくトタン張り、と大地震に対して弱い側面を3つも持っている。段差の土地から換えないことには何事も解決しないことが明白。もし移住となれば移り住む場所が問題になる。

今回訪問した被災地は益城町・南阿蘇地区を重点的へ行ってます。南阿蘇の現実はまた違った悲惨な現実がみれた。それは都心部より遠い、そして主要国道の通行止めにより被災地へ行くのに相当な時間が必要とされる現実。この現実にもたらせられるものとして、食料品などの救援物資が届き難い・医療が遠い・修繕の業者が来ない・更に道路の寸断で救援者が来れないことにより見捨てられる地区になる。やはり現在の住まいを移すには、それなりの下調べが必要だ。また移住希望地と断層との関連も調べる必要がある。熊本地震は正に断層上で被害が拡大し、断層から外れた地区の被害は思ったほど大きくなかった現実。私が住む四日市は、北に木曽三川・西は鈴鹿山脈・東は海と、救援物資が届き難い地政学の負の側面があります。やはり水・非常食・暖房等は日頃より多めにストックしておく必要がありそうです。被災地で目についたのは、遅々と進まないインフラの復旧です。特に都市部での断水が致命傷ですね。洗う・トイレ・風呂・飲み水等、生きていく過程で必要な水です。水の備蓄品が古くなったら、災害時の洗いやトイレに使用できるので捨てずに保管が大事かと。また倒壊しそうな自宅と思えば、備蓄品を他の場所で保管してもらう必要があります。備蓄品の量は大量であるに越したことはありませんが、最低20日分は有った方が過ごし易いと考えます。

地震保険を受け取っても直ぐに新築なり改築・修繕に直結しません。その理由はそもそも業者がいません。特に新築は地震発生後半年やそこらでは建つことは絶対に叶いません。理由は新築業者は修繕へ向かうため、新築への優先順位は低いものと考えます。倒壊した場合は、結局仮の住居か、親戚宅に身を預けるしかありません。もし金銭的に余裕があるなら、他の場所にマンション等を所有されることを勧めます。断層上に我が家が立っている方は以上のアドバイスを基に事前の対策を考えて頂ければ幸いです。それが全て事後の対応に生かされ、安心した生活を得れることになるものと考えます。弊社の事務所にも食料品のストックがありますが、ご近所やスタッフに気前よく渡したらあっという間に無くなってしまい、救援物資の行列に並ぶことになります。また家具や室内機器が倒れないようにしてあれば、事後の対応が速やかに復旧できるものと考えます。地震などの大災害には事前の対策と事後の対応が全てであると、今回の熊本行で学んだことです。どうか皆様も将来起こりうる地震への万全の対策をお考え頂くと幸いです。松岡

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